ビズナビ「マーケティング講座」

大福帳とそろばん

江戸時代、商売をするには「始末 算用 才覚」が必要だと言われていたそうです。

始末は「経費を切り詰めること」、算用は「利益が出るように計算できること」、才覚は「商機を見つける才能」ということです。

 

この3原則はいまでも当てはまりますよね。無駄な経費を使わない、黒字になるように原価を計算する。この二つも決して楽な作業ではないのですが、それ以上に「商機を見つける」のは難しいと思います。

 

でも、私は秘訣を見つけました。商売の極意です。

それは「お客様を観察し続けること」です。それが商機を見つけることに必ずつながります。

 

お客様の暮らしぶりをつぶさにみていくことで不満や変化によって売れなくなるもの、これから注目されるものがわかります。どうしても現業が忙しくてお客様を振り向く時間がもてないのはわかりますが、意を決してお客様と向き合ってみましょう。きっと商売の糸口が見えてくると思います。

新規客を取るか、既存顧客を取るか

今もし、そのように質問されたら社長はどちらを選ばれますか?

 

当然、両方大事ですよね。

でもあえて使える余剰予算を投じるとしたら「新規客獲得策」か「既存客の維持策」かと問われたらどちらになさいますか?

 

答えは会社の状況によって異なります。

もし「成長」を目指すなら新規客獲得策です。守りに徹しないといけないときは維持策ですが維持策に明るい未来はありません。徐々にしぼんでいくだけですから基本は新規客をどうとっていくのかを常に考え続ける必要があります。

 

CRM(顧客リレーションマーケティング)はお客様とのコミュニケーションを円滑に取ることでリピート購買を促しましょうというものです。この施策はやらないといけないことなのですが目指しているのは獲得したお客様にいつまでもご愛顧いただき、儲けさせていただく。ということに他なりません。

 

悲しいお知らせですがお客様はいつか離れるものです。それを1日でも長くするというのがCRMの目的です。しっかりとお客様に向き合い、お話を伺い、必要なサービスや商品を提供し続けることで宣伝しなくても購入し続けてくださるお客様を創り出しましょう。

 

しかし、成長のエンジンは新規客獲得です。

 

新規客はどこにいるのか?それを見つけるのが才覚と言えるでしょう。今扱っている商品やサービス・売り方をどのように変化されば彼らは買ってくれるのだろうか?それを常に考え続ける必要があります。

 

マーケティングはその方法論と言えるかもしれません。

 

つづく(不定期更新)